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CLAPの前提その三「(賢い)努力」

2010年4月27日火曜日

「頑張って仕事することと、頭を使って仕事することを融合すれば、効率よく仕事することになる。」
ロバート・ハーフ

CLAPには三つの前提がある。目的」と「心構え」に続き、今日はCLAPの最後の前提、「(賢い)努力」の記事です。

人生何事も頑張らなければならない。言語習得に励んでいる皆さんも勿論そうだろう。必死に頑張っていると思う。ただ、成功の大きな要素として「努力」は当然だけど、「努力」があれば、必ずしも成功があるとは限らない。だって、必死になって勉強しても、全然喋れない人なんていっぱいいるでしょう?というか、ほとんどがそうじゃない?でも、これは、未だに文法の教科書と言語の先生について行く「しかない」という古い考え方から脱出できないからだと思う。別に、教科書や、言語の先生が悪いとは言わない。ただ、他にもやり方はあるという事を知ってもらいたいだけ。まだまだ、いっぱい手法はあるんだよ。だから、今回のメッセージは、同じ努力でも、「賢く」してもらいたいという事なのだ。そうすれば、ただ単に努力するよりも早く自分が設定した「目的」を達成できるに違いない。まあ、騙されたと思って、一旦普通の勉強法を保留にして、想像力に任せて、面白い言語習得法を考え上げましょう!というか、どうせ普通のやり方じゃあ駄目なんだろう?



また、このブログを読んでもらって、何らかの発想が芽生えるきっかけになれたら、最高だと思うし。次の記事からは、実際に僕、又は僕の両親が試みた様々な言語習得法を紹介するね。勿論、全部があなたにフィットするとは限らないと思うけど。CLAPによると、色んな人には、色んなコンテキストがあって、ある手法はあなたに合うかもしれないが、逆に地獄に思われるような手法もあるでしょう。

勿論、好き嫌いや、合う・合わないはあると思うけど、この記事で、言語習得法を選ぶ時に考えるべきこと、もう2点について語りたい。その一つ目は、僕の大好きな本で、ティモシー・フェリスの「なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?」で学んだことです(というか、この本の英語のタイトルは、「The 4-hour work week」なのに、日本語のタイトルがめちゃめちゃエグイのが気になる。。。もう既に何人にも勧めているけど、全員が面白いと言っている(本に関しては下のアマゾンリンク参照))。彼は本当に凄い頭のいい人で、若干32−33才で、大成功した人。それはビジネスで大成功したというよりも、夢の人生の生き方を手にした人なのだ。ちなみに、言語に関しても素晴らしい才能を持っている。彼の本と彼自身に関しては、改めて記事を書こうと思うけど、ここでは、ストレスに関して一つだけ面白い見解に関して述べたい。

「ディストレス(distress)」と「ユーストレス(eustress)」

ディストレスは簡単。いわゆる「ストレス」です。ネガティブで、いやなヤツです。好きじゃない事をやると溜まるヤツです。でも、ユーストレスは逆にポジティブなストレスです。そう、もう一回言うけど、ポ・ジ・ティ・ブなストレスです。あるんですよ、これが。人間にとって有益なストレスとも言われる、達成感や他のポジティブな気持ちを与えてくれる。言語習得において、ユーストレスを上げる一つの方法は、学ぶ行為を「楽しい行為」に変ることです。例えば、あなたは外国語で長文を読むのが苦手だとする。でも、同じ長文でも、趣味とか、自分の好きな物にすれば、同じストレスでも、すぐにユーストレスに変えられる。一応外国語で長文を読むから、ストレスではあるでしょう。でも、中身が知りたいという気持ちが原動力になり、言葉の壁を乗り越える事が出来るようになる。「壁」が「チャレンジ」に変身することで、全然やる気が変わる。

ユーストレスを上げる方法のもう一つの例は短期目標、即ち近い内に達成できる目的を設定する事です。僕自身も大学時代、アイスホッケーで大学の代表選手になりたい一心で、週に6日もジムに通ってた。自分がオタワ大学のジージーズ(ジジーズじゃないよ!)のメンバーになる事を夢見ていた時は、それまでには見たことのない勢いで筋トレをした(勿論その後にも見たことのない勢いだけどね。。。)。毎回トレーニングが終わった後、何とも言えない達成感でいっぱいだった。そこで、理想的な結末としては、勿論僕はジージーズの一員になっていたことだけど、そう世の中は甘くなかったね。でも、最低限、女子たちには注目されるボディーは手に入れたぞ!勿論、いまでも変わらず(苦笑)。。。

言葉を習うときも勿論いろんな短期目標が考えられる。例えばTOEICやTOEFLみたいな検定試験とか。事前にやや高めだけど、現実的に達成可能なスコアを設定して、達成したら自分に何らかのご褒美を与えるのはいかが?または、同じ言葉を習っている友人や家族とちょっとした健全的な競争をして、負けた方が勝った方にお食事をおごるとか。まあ、分かるでしょう、言いたいことが?この間は、目標に向かって準備するのに、集中もするし、モチベーションも高いはず。

とにかく、肝心なのは、同じことをやっても、ある状況下ではユーストレスであり(ホッケーチームに入りたくてトレーニングに全うしてた僕みたいなとき)、他の状況下だと普通のディストレスになる(チームに入れないと分かったら、ジムに行かなくなる僕)。勿論、これは状況だけでなく、人によっても違って、同じことでも、ある人にとってみればユーストレスであって、他の人にとってみるとただのディストレス。自分の勉強も、お子さんのためのプログラムも、いかにディストレスをユーストレスに変えられるかによって、学ぶ課程が自然で効率の良いものになるかが決まる。効率と言えば、言語習得法を選ぶ時に考えるべきことのもう1点が次のポイント。

「効率的(efficient)」と「効果的(effective)」

実は、冒頭に紹介したロバート・ハーフ氏の名言も載せるか載せないか、迷ったんだよ。なぜなら、「効率的」と言うのは勿論重要なことだけど、それだけじゃ駄目なのだ。僕自身も含め、社会には「効率」と言うもの、即ちインプットに対するアウトプットの比率を重視するように教えられてきた。例えば、ある工場でA工員がB工員と比べて、同じ一時間で作れる商品の数が上であれば、A工員の方が効率がよいと認識される。言葉に関して言えば、例えばある一定の時間内に、いかに多くの文法の本を勉強するかによって効率の良さか決まると思われるかもしれない。でも、もし文法なんてあまり必要なかったら?もし、あなたが言葉を学ぶ目的は外国人と流暢に会話をしたいと言うことなのであれば、効率よく沢山文法を学ぶことにエネルギーをかけることにあまり意味がないと思う。同じエネルギーと時間をかけるのなら、もっと喋ると言うことを重視するべきであって、喋る練習ができるようなことをやった方がよい。即ち、文法を「効率よく」学んでも、自分の目的である流暢な会話に至るための手段としては、あまり「効果的」ではない。ちゃんと喋れるようになるためには、最小限の文法の勉強と、最大限の喋りの練習が結果に繋がるはず。世の中の人は全員一日24時間しか与えられていないなか、頑張って言語習得している人の大半が失敗しているということは、いかに賢く時間的投資をするかによって、勝ち組に入れるかが決まるのではないかな?

最後に、手法なんて少し頭を使えば、腐るほど思いつくので、ある方法で上手く行かないとき、苦しいときは、ギブアップすることも賢い戦略である。自分のコンテキストに見合った自然で、楽しい方法を早く見つることが大事。とにかく、ユーストレスを上げ、効果的であることを狙い、そして楽しむことを忘れずに。

以上で、理論的な話はひとまずお・わ・り。これからしばらくは、実際にテツとテツの親が実践した例をドンドン紹介するぞ!




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4 comments:

tomokolea さんのコメント...

DistressとEustressっていうコトバは知らなかった。
Distressはきついしモチベーションが下がっちゃうけど、たしかに、モチベーションを上げてくれるストレスもあるよね。
「絶対グローバルに仕事したい!」って夢見て勉強してる今の私とかね。。。笑
がんばる対象にワクワクする気持ちがあるって大事だね。

Tetsu さんのコメント...

Eustress面白いでしょう!俺も凄い気に入った。

tomokoleaちゃんのユーストレスのレベルは今頂点に達しているのでは。。。!?!?

ガンバ!いつも応援してるぜ!

Uncle Polyglot さんのコメント...

こんばんは!いつも楽しく読ませていただいてます!

テツさんのおっしゃる通り、達成可能な目標を設定することって、結構大切なことですよね。

数年前に茂木健一郎さんの『脳を活かす勉強法』という本を読んだのですが、確かその中でも、自分にとってほんの少しだけチャレンジングな目標を設定して、適度のストレスを与えると、その目標が達成できたときに脳が非常に喜ぶという主旨の記述がありました。

それと比べて、やさしすぎる目標は全くストレスが無いものの、達成しても脳が全然喜ばないし、一方で難しいすぎる目標は、脳が最初から断念してしまって頑張る前からモチベーションが萎えてしまいます。

コレステロールに善玉と悪玉があるように、ストレスも良性と悪性のものがあるので、いかに上手くストレスを制御して自分の味方につけることができるかによって、成功が決定付けられるのだと思います。

面白い記事をありがとうございました。

これからも楽しみにしています!

TETSU さんのコメント...

いや〜、いつも読んでいただいて、ありがとうございます。本当に、ここまで読んで頂けると、書きがいがあるよ!

そう、目標のレベルって大切ですよね。

茂木さんの本、面白いですね。。。

そういえば、何年か前に、一回東工大で茂木さんにあったことある。

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